Buell X1 車検、メンテナンス
 
 初めてお越しになった2002年型のBuellX1にお乗りの Oさんに車検とプライマリーオイル交換、バッテリー交換を頼まれました。

 まずは、プライマリーオイルを抜くためにマフラーを外します。が、プライマリーのドレンボルトとサイレンサーが接触しています。
 これは、何か変です。

 サイレンサーを外してみました。 結構えぐれてしまっています。 原因はエキゾースト系を吊るしているダンパーゴムの破断です。 新車で付けたとしたら12年ものですからね。 大分くたびれていてもおかしくありません。 差込タイプのマフラーはどういう風にでも取り付け出来てしまうので”こじって”付けられている物も多いのでそこいら辺は確認したほうがいいと思います。

 ドレンボルトの鉄粉は、まあこれ位が普通?でしょうか。 エキパイに取り付けてあるOXYGENセンサーもお疲れに見えますが、コレくらいなら問題ないでしょう。

 それよりもやはり問題は、ダンパーゴムです。他の部分も破断寸前です。

 ステーターコイルの配線周りからオイル漏れしています。 どの位漏れているか判らないのでとりあえず周辺を洗浄、脱脂します。 これでしばらく走れば様子がわかります。

 サイレンサーも洗浄脱脂。ドレンボルトもきれいにしてOリングを交換して組み付けます。

 インスペクションカバーを外してレベルを確認しながらオイルを入れます。 Buellやスポでもエンジンを回す方はこのオイルレベルはキチンと管理した方がいいですよ。 ついでにクラッチレリーズの調整もしておきます。

 マフラーを仮組したところステーとダンパーの隙間がおかしい所があったので、寸法を取ってからカラーを旋盤で削りだします。

 出来たのがコレ。 マフラーを無理やり引っ張ったり押したりして取り付けると後で割れたり、ダンパーが壊れたりします。 どこかでマフラーをぶつけたりするとそれで角度等が変わってしまっている場合があります。 そんな時はこの様にカラーを作ったりステーを作り直したりして極力マフラーにストレスが掛からないように取り付ければ、そういう確率も減ります。

 そんな、細かい事をネチネチと(笑)やって取り付けるとドレンボルトとサイレンサーに隙間が出来ました。 ただ今回は壊れたダンパーの新品が見つけられなかったので、2個ほど足りない状態です。早めに付けた方がいいですね。

 SHORAIバッテリーを取り付け。電圧などをチェックしたら後は車検で終了です。

 実はその後の車検でマフラー出口の角度を指摘されてしまいました。となると、サイレンサーを加工なりマフラー交換なりが次回までに必要だと思います。  ダンパーだけじゃなく全体の見直しもしないとなりませんね。

 それにしても、最近思うのは、どのBuellもキレイです。手入れされていない車両はもう既に淘汰されたのかもしれませんね。 

 今後も楽しく乗ってもらう為のお手伝いさせていただきます。 何でもご相談ください。